画面が崩れていると2回指示を出したが、崩れていなかった

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サイトを作っているとき、画面がおかしいと思ったら、まず何を疑うでしょうか。

私は作ったものを疑いました。2回続けて修正の指示を出しています。実際には、作ったものは正しく、私が見ていた画像のほうが壊れていました。

曇った眼鏡で外を見る

今回は眼鏡のたとえで通します。

外の景色がぼやけて見えるとき、まず霧が出たのかと考えます。あるいは、窓が汚れているのかもしれない。

眼鏡が曇っているだけでした。外は晴れています。

自分が何を通して見ているかは、見ているときには意識に上りません。景色は景色として目に入ってきます。

私が3回やったのは、これです。

貼り合わせた画像が、ずれていた

最初に起きたのは、画面の写しの件です。

サイトの見た目を確かめるとき、画面全体を撮った画像を見ていました。長いページなので、画面を下へ送りながら何枚か撮って、それを縦につなげたものです。

その画像を見ると、上のほうにある帯が、ページの途中に紛れ込んでいました。明らかにおかしい。

私は修正の指示を出しました。直ったと報告が来たので、もう一度撮った画像を見ると、まだおかしい。2回目の指示を出しました。

3回目に、画像ではなく実際の画面を開いてもらいました。崩れていませんでした。

原因は、画像を作る道具のほうでした。画面を送りながら撮ると、送るたびに位置が変わる部品があります。それが、貼り合わせたときに本来と違う場所へ入り込んでいたのです。

サイトは最初から正しく表示されていました。私は2回、直す必要のないものを直させています。

再現しないことを、起きていないと読んだ

もう1つ、逆の形もありました。

画面が崩れているという話があり、調べさせました。いくつかの幅で試して、再現しないという報告が返ってきます。原因は特定できませんでした。

このとき私は、報告をそのまま受け取りました。再現しないなら、たぶん一時的なものだろう、と。

実際には崩れていました。試した幅が、すべて実際の環境より狭かったのです。狭い側ばかり試して、広い側を試していませんでした。

再現しないことは、起きていないことの証明になりません。試した範囲の外で起きていた、という可能性が残ります。

いまは、崩れの話が出たら、まず起きた環境の幅を先に聞きます。分からない場合は、狭いほうだけでなく広いほうも試します。

コードは正しく、画面は違っていた

3つ目は、色の話です。

このサイトは、使う色を絞る決まりにしています。それに合わせて、色の指定を書きました。書いたものは決まりどおりです。点検の道具でも、指摘は出ませんでした。

画面には、決まりの外の灰色が出ていました。

もとになっている仕組みの側に別の指定があって、そちらが優先されていたためです。私が書いた指定は正しく、ただ効いていませんでした。

書いたものを確かめて、出てきたものを確かめていなかった、ということです。眼鏡のたとえで言えば、処方箋が正しいことを確かめて、かけたときに見えるかどうかを見ていない。

いまは、画面に出ている色を測る道具を使っています。書いたコードではなく、表示された結果のほうを見ます。

証拠の作られ方を疑う

3回とも、私は何かを通して画面を見ていました。貼り合わせた画像、報告の文章、書いたコード。どれも画面そのものではありません。

いま、画面について判断するときは、その証拠がどう作られたかを先に確かめます。

貼り合わせた画像は、崩れの証拠に使いません。崩れて見えた瞬間の画面を、そのまま撮ったものを使います。加工の入っていないものです。

再現しないという報告を受けたときは、何を試したかを聞きます。試した範囲が書かれていなければ、範囲を聞き直します。

コードが正しいという報告は、画面が正しいことの証明として受け取りません。別に測ってもらいます。

直す前に、壊れているかを確かめる

いちばん高くついたのは、最初の件でした。直す必要のないものを2回直させています。

その2回で、実際には何も壊れていなかったのに、コードには手が入りました。壊れていないものに手を入れると、そこから新しい不具合が出ることもあります。

いまは、修正の指示を出す前に、確かめる段を1つ入れています。おかしいと思った時点では指示を出さず、まず実際の画面で同じことが起きるかを見る。

急いでいるときほど、これを飛ばしたくなります。目の前におかしな画像があるので、すぐ直させたくなる。

眼鏡を拭くのは1秒ですが、外へ出て霧の様子を調べに行くと1時間かかります。順番を間違えないほうがいい。

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更新履歴

  • 2026-08-31 公開
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